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「中動態の世界」を要約。自由意志と自己責任を問い直す哲学。「初心者向け」

アッパー

こんにちは! 当ブログ管理人のアッパーです!

この記事では國分功一郎さんの著書「中動態の世界」を要約し、本書の内容を日常で活かすためのアドバイスや、併せて読みたい関連書籍の紹介をしていきます!

  • 責任感や自己決定に関心のある人
  • 哲学の初学者
  • 習慣が続かなかったり、逆に悪癖がやめれない人

上記の方達に向けて、わかりやすく手短に解説していきます。

目次

中動態って何? 自分がやったけど、好きでやったわけじゃない行動の歯痒さ

自分で決めたんじゃないの? 自分でやったことでしょ?

こんなことを言われて、嫌な思いをした経験ありませんか。

アッパー

私はあります … …

確かに自分で選んだことだし、やったのは自分だけれども。望んでしたわけじゃない。

そんなやり切れなさ。

その葛藤は「中動態の世界」を読むことで解決するかも。

中動態とは文法の一種

アッパー

中動態は文法の項目で、能動態や受動態の仲間です!

あまり聞き馴染みのないフレーズですよね。

中動態を簡潔に表すと「するでも、されるでもない」動作を表す文法になります。

するでも、されるでもない。というのが重要で、ここから自己決定や自己責任について話が進んでいきます。

  • 自分で決めたことなのに、後悔した。
  • 自分がやったことだけれど、「自分の責任」だとは思えない。

そんな経験をしたことがあるなら、あなたはすでに「中動態の世界」を経験しているかもしれません。

例えば、お酒を控えたいのにやめられない。自分は悪くないのに、謝罪する羽目になった。

こうした行動を、國分さんは「能動」でも「受動」でもない、第3の態=「中動態」として解説しています。

著者紹介 初学者に優しい解説で人気の國分功一郎さん

國分功一郎氏は東京大学で教授を務めている哲学者です。

執筆活動にも精力的で、哲学を学んだことがない人でも楽しめるような、わかりやすくて優しい解説で人気。

アッパー

教授としての経験からか、引き込まれるような語り口です

代表作の「暇と退屈の倫理学」は哲学の範囲を超えて、多くの人に読まれたベストセラーで、出版から10年近く経ってもいまだに本屋で平詰みされてます。

「自分で決めたこと」は本当に自分の意思だったのか?

自分で決めたことでしょ?

こんな言葉に傷ついた経験はありませんか。あるいは、傷ついている人を見たことはありませんか

でも、冷静になって考えれば、私たちはすべての行動や選択を意識的に行なっているわけではありません。

例えば、歩くとき、体の動かし方を意識するでしょうか。今日食べたものは、本当に自分の意思でしたか? たまたま目に入ったものの中から、惹かれるものを手にとっただけ。そんな時もありますよね。

本書では、意思の存在を否定しているわけではありません。

よし、やるぞ! と、意識的に行為することもあるでしょう。でも、全てではない。

アッパー

不注意による失敗は、確かに自分のしたことだけど、意識してやったわけじゃない。

それでも失敗は失敗。やらかした人は謝らなければならない。

そんな状況に私たちは慣れていて、失敗の原因を全てその人の所為だと思ってしまいます。

でも本当は、100%がその人の責任ではないこともあるはずです。いわゆる情状酌量の余地ですね。

どこまでが「その人の責任」なのか?

この本を読み終えた時、私は一つの気持ちに気づきました。

「全部が私のせいではないし、あなたのせいでもない」

「中動態の世界」は私たちに「責めすぎない態度」を与えてくれます。自分に優しくなれるのはもちろん、身近な人とのトラブルも減るでしょう。

アッパー

職場の人間関係に困っていた頃、「中動態の世界」を知っていたらもっと上手く付き合えたかもって思います。

「中動態の世界」を実生活で活かすアドバイス

やるぞ! という思いとともに始めた習慣が続かなかった。

新しく始めたことが続かなかったときに、「自分は意志が弱い」とか「また続かなかった」とか考えて、ネガティブな気持ちになる。

アッパー

私も経験があります

そんな思い出に対して「中動態の視点」から考えてみてください。

その時のあなたは

  • 仕事や勉強が忙しかった
  • 疲れが溜まっていた
  • 他のことに興味が湧いた

こんな状態ではありませんでしたか? だとしたらあなたは「意志が弱いから続かなかった」のではなく、続けるのが困難な状態に身を置いていたのかもしれません。

ではどうすればいいのか?

続けられなくなる原因を無くす。または遠ざけることです。

生活が落ち着くのを待ったり、疲れをとってから挑戦する。

それでも続かなくても、「自分を責めないこと」。

自己批判で消耗していては、何もできませんからね。

中動態の世界から自分を眺め、程よく肩の力を抜いて生きていく。

これだけであなたの人生は今より優しく穏やかなものになると思います。

アッパー

私も実践していきます!

読書の効率が一番いいタイミング

アッパー

積読、どれくらい積み上がってますか?

私はゼロです!

積読してしまう理由って、買ってから時間が経ってしまい、読みたい! って気持ちが薄れたからなんですよね。

だから、積読を避けるなら、読みたいと思った時にすぐ読み始めることが大切。

モチベの高い時に読めば集中力が高まって記憶への定着もしやすい。

とはいえ、今すぐ読めないよという人も多いはず。

ならせめて目次だけでも目を通してください! 目次を読んで、本の全体像を頭に入れるだけでも、積読回避率は上がります! あくまで私の場合ですが。

すでに「中動態の世界」を読み終えた人に読んでほしい個人的オススメ本

「神々の沈黙」

中動態の世界の「かつて、人類は意識を持っていなかった」というキーポイントと共通する内容です。

神々の沈黙も昔の人類は意識を持っていなかったと主張しています。そして、中動態の世界とは違った切り口から、無意識の証明に挑みます。

「中動態の世界」と「神々の沈黙」の2冊を合わせて、さらに深い読書を楽しんでください。

「暇と退屈の倫理学」

中動態の世界の著作者である國分功一郎氏の代表作。

タイパを求め、忙しい日々を送っている現代人は、実は退屈に苦しんでいた。

そんな矛盾を鮮やかに描き出す本書を読むことで、「自分の人生、このままでいいのだろうか?」という違和感が拭えるかもしれません

サピエンス全史

世界中で売れまくっている知識人の必読書。

そんなサピエンス全史が解説する「認知革命」をご存知ですか?

認知革命とは、存在しないものを信じることができるようになった革命です。

サピエンス全史の認知革命と、中動態の世界。この二つの繋がりも興味深いですね。

アッパー

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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