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「神々の沈黙」の要約。 人が意思を獲得したのはたったの3000年前

アッパー

こんにちは! 当ブログの管理人のアッパーです!

この記事ではジュリアン・ジェインズの著作である「神々の沈黙ー意識の誕生と文明の興亡」を紹介します。

  • まだ読んだことがない人のために、数分で読める要約と
  • すでに読んだ方へオススメの関連書籍も紹介します
アッパー

下の目次から気になるところだけ読んでも大丈夫です!

目次

ジュリアン・ジェインズの「二分心仮説」とは?

「意識とは何か?」

私たちは普段、当たり前のように思考し、選択し、生きています。

しかしジュリアン・ジェインズは、『神々の沈黙』の中で驚くべき仮説を提示します。

かつての人類には“意識”がなかったのではないか? というのです。

この一冊は、脳科学・歴史・文学・宗教を横断しながら、「心とはなにか」「私とは誰か」を根底から問い直していきます。

そして人間にとっては無意識状態が当たり前だとすることで、私たちが不合理な選択をしてしまう理由も見えてきます。



1. 二分心とは何か?心のメカニズムの仮説

ジェインズが唱える「二分心(bicameral mind)」とは、右脳から発せられる“神の声”に左脳が従う状態です。

かつての人間は自己意識を持たず、幻聴によって意思決定していたとされます。

つまり、意志や自己という概念がなかったという驚愕の仮説です。

この概念を知ったとき、私は「自分の思考ですら、もしかして習慣化された声にすぎないのか」と背筋がぞっとしました。

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こう考えるとき、それは私の意思なのか、それとも無意識からきた幻聴なのか。

皆さんはどちらだと思いますか?


2. 意識は進化ではなく“副産物”かもしれない

ジェインズは意識を「生物的に必須なものではない」と断言します。

人類は、言語や文字、都市化によって急激に“自己”という感覚を獲得していったというのです。

もしそれが本当なら、私たちの“自分らしさ”とは何だったのか? 自分で決めていると思っていたことの根源が揺らぎました。


3. 現代人にも残る「神の声」の痕跡

現代にも幻聴や宗教的幻覚、統合失調症などの症状として“神の声”が存在します。

ジェインズはそれらが、かつて普遍的だった心の機構の“名残”だと示唆します。

歴史に名を残す宗教の神官や預言者たちも、右脳に響き渡る無意識の幻聴を聞いていたのかもしれませんね。

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普段の生活で、不意にやらないといけないことを思い出しませんか?

そんなつもりじゃなかったのに、なぜかついやってしまう。

そんな不合理さも、人間のベースが無意識だと思えば納得できますね。


4. 文明が“沈黙”をもたらしたときの衝撃

神々の沈黙とは、幻聴の声が消え、人間が自ら思考するようになった“文明の転換点”です。

その衝撃は大きく、古代の叙事詩や聖典には“神々が遠ざかる”描写が繰り返し現れます。

私たちは意識を得て自由になったのか、それとも孤独を手にしたのか——読後、この問いが胸に残りました。


併せて読むと面白いオススメ本!

こちらも人間の意識に迫った一冊。

かつて人類は意識を持っていなかったことを、文法事項の「中動態」をフックに解説しています。

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「神々の沈黙」と重なる部分も多いので、2冊併せて読むと面白さ倍増です!

5. この本を現代にどう活かすか?

私たちは、自分の内なる声とどう向き合うべきか?という問いを改めて突きつけられます。

SNSやAIが“外部の声”として生活に溶け込む現代、外からの指示を“自分の意志”と錯覚する危険性もあります。

『神々の沈黙』は、時代を超えて、私たちに“心の起源”を見つめ直す機会を与えてくれる名著です。


まとめ

『神々の沈黙』は、ただの歴史書でも心理学書でもありません。

「意識とは何か」「自由とは何か」「私とは誰か」といった根源的な問いに対し、まったく新しい視点を与えてくれます。

読む前と読んだ後で、世界の見え方がガラリと変わる——そんな体験をしたい方には、まさにうってつけの一冊です。

すでに読み終えた人へ、オススメの関連書籍を紹介します!

「中動態の世界」も意識が生まれた理由に迫る一冊

「ついやってしまう」体験のつくりかた 人を動かす 「直感・驚き・物語」のしくみ

人の無意識をうまく誘導し、望んだ行動をしてもらう。

日常からビジネスまで、幅広く使えるノウハウ満載の一冊です。

予想どおりに不合理

世界中で注目されている行動経済学の名著。

無意識がベースになっている私たちは不合理なことをしてしまう。

それを理解しておけば、悪癖を断ち、好ましい習慣を作ることできます。

望んだ人生に一歩近づくための一冊にどうぞ!

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